第1回 フリースクール等で子どもを育てる親の会勉強会 を終えて。

こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか?

フリースクール等で子どもを育てる親の会では、各関係機関への要望書提出・懇談など、日々活動させていただく中に 「子どもたちが、自分らしく生き、安心して学べる機会を得られるために、また、社会的自立をめざす子どもにとっていったい何が、必要なのか、」父母の会として、親として考えましたが、制度的なこと、学校のこと、社会、環境などいろいろな視点から見ましても情報の希薄、専門知識の希薄から、具体的にどうであったら良いという、これだ!!というものがなかなか浮かびませんでした。

そこで各関係機関の方に専門的な方々に一同に来ていただき、それぞれの情報を交換していただき、良い知恵を出していただければ、子どもたちにとって拠りよい方向と具体策が見えてくるかも知れないと考え、勉強会を行うこととなりました。

かなり時間が経ってしまいましたが9月17日に開催いたしました、第1回目の勉強会の報告です。


大テーマ  「社会的自立をめざす子どもにとって,何が必要か」  (全4回の予定)

<出席関係機関>

 ● 北海道大学大学院教育学研究院
● 札幌市教育委員会
 ● 札幌市子ども未来局
 ● フリースクール等ネットワーク事務局
 ● さっぽろ若者サポートステーション
 ● 札幌市市民まちづくり局


会員他、各関係機関 約20名での勉強会となりました。1回目としてはとても良かったのでは・と思っています。
 情報共有できたという事がなによりの収穫。子どものためにというのは出席者全員同じ思いです。

不登校の子どもの実態を掴むにはこれからも様々な関係機関との情報提供・共有が必要でしょうね。



司会を北海道大学の准教授にお願いしまして、会長のはじめの言葉、出席者が簡単な自己紹介を行い、子どもの権利推進課の方からの子どもの権利条例の取り組みについてお話いただきました。
その後のディスカッションでは、各機関から様々な意見が取り交わされました。


【こども未来局権利推進課】

子どもの権利条約は世界共通のもの。条例を作ったら基本計画を考えるが、子ども未来プランを作っている。
13名の委員を設け、うち公募の高校生が3名。FSの定義が無いが、社会的背景から学び育つ施設にFSを入れた。FSが、含まれていることもあり、来年度はフリースクールの生徒にも意見を聞くつもりでいる。この条例で何かを保障するということではない。
権利条約は、わかりにくい。札幌市だからこそ守れる子どもの権利を考えている。札幌市とつなぐ架け橋となる。
市民自治基本条例があり、ここに含まれ、さらに三つに分かれた条例の中に子どもの権利条例があり、別のものではない。
市民は、18歳以上と思われがちだが、市民に子どももいる。
子どもの人権委員会とは子どもの命が危険にさらされる事のないようにできた委員会。
権利とは、生まれながら持っていて尊重されるべきもの。
成長発達する権利を守る。意見表明、参加の権利。これが基本。
児童虐待ですぐに救うという意味で子どもアシストセンターができた。
昨年3000人が相談。電話が多いが。メール相談も増えている。
10年前と変わらず、権利より義務を守るべきという意見もあるが、義務を守るだけがすべてと思わない。
権利を守るとわがままを増長するのではないか?といわれることもあるが、説明すると大体納得してもらえる。
どこをこえたら権利の侵害か尺度が難しい。権利の侵害も子どもの年齢で変わってくる。これからの課題です。



【札幌市教育委員会

教育委員会でおさえている不登校の実態は中学生1300人。このうち81人が民間の施設に通っていると聞いているが確かな実態数は不明。
教員が親などに会えない場合などもあるため。
またフリースクールの定義がなく、どれがフリースクールであると認める事が困難である。
学校教育課は学校支援が取り組み。子どもの権利条例は大事には思っているが、今のところそれを取り入れた施策は、ありません。



【出席者からの質疑など】

子どもの人生の一部に学齢機関があると見て、不登校問題を生涯学習課ではできないのか。
どういう部署、しくみなどが あれば子どもにとって最善か。
なかなか学校へ行けない子などの意見を聞く、ニーズを把握すると言うことはできないのか。
などなど、多数の意見が飛び交いました。

 各質問を受けた関係機関の方々が、真剣に誠実に答えてくださった事に大変嬉しく思いました。
今回の勉強会で、誰もが未来の子どものたちのために・という考えは一緒なのだと改めて気がつきました。
 また各分野の方々から情報を共有できた事は素晴らしいと感じました。違う立場や役割の方々がここまで集まって話す機会はなかなかありません。
なので、お互いに得る事が多岐にわたってあったのではないかと思いたいです。
この勉強会で深めましたことを、今後の活動に活かして行きたいと思います。



第2回 フリースクール等で子どもを育てる親の会勉強会は、

・日時  平成22年11月26日(金) 午後6時から9時まで

・場所  札幌自由が丘学園(東区北8条東1丁目3−10 ℡ 743−1267)

・内容  大テーマ「社会的自立をめざす子どもにとって、何が必要か」
     小テーマ「不登校の実態、子どもの実態をつかむ」(仮題)

 今回は、具体的に児童生徒指導をされている方や、各関係機関、その他子供たちに関わりのあるところでお仕事や調査をなされている方々から、政令指定都市札幌市の不登校の子どもの数の推移、家庭生活と学び等の状況、子どもを取り巻く環境や居場所の実態、また施策・取り組みの状況などについて、それぞれおもちの情報をご提供いただき、学んでいきたいと考えております。


※ 参加対象者は会員のみとなっております。
  会員の方で参加ご希望の方は fs_oyanokai@yahoo.co.jp まで御連絡ください。




                                              By ひよこ&M・GOTOH